読書メモ「『心がボロボロ』がスーッとラクになる本」水島広子
こんにちはー。製造系スタートアップを創業し、あっぷあっぷしながらなんとかやってるゴリです。今日は私の愛読書(?)のご紹介をしたいと思います!ご紹介するのは精神科医の水島広子先生が書いた「『心がボロボロ』がスーッとラクになる本」です。この本には何度も何度もお世話になっています。
仕事でもプライベートでも精神的に辛いときってありますよね。合う合わないはあると思いますが、この本に書かれている内容を知っていると、自分の精神状態を少しでもコントロールできるようになるのではないかと思います。私自身は以前の私よりはかなりマシになったと感じています!
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私自身はどうやら考え方にクセがあるようで、何度も同じようなことで悩んでしまいます。ですので本書を読むことで考え方のクセを修正するように心がけています(無意識のうちに何度も何度もクセが出てしまうのですよね。。。)。そうすると本当に心が軽くなります!
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目次
本書の目次
こちらが本書の目次の詳細になります。本書の目次はきれいに構成されているので、目次が一番よいまとめになっていると思います。これを一通り眺めるだけでも学びがあります。
- 自分の「足りないところ」探し、していませんか?「頑張り」と「頑張りすぎ」は違う
- 何をやってもダメと思ってしまうのはなぜ?
- 「足りないところ」探しは心のクセ
- 今できていないことは、今はできないこと
- 自分の限界にはなかなか気づかないもの
- 心をボロボロにする典型的な感じ方
- 心と体の「取扱説明書」をよく読もう
- ボロボロは自分を守るためのサイン
- 「ポジティブ思考」はやめる
- もう、自分をいじめない
- 「自信が持てない」ことには理由がある 「衝撃」からうまく立ち直る方法
- 自信を失ってしまったとき、どうすればいい?
- 「衝撃」を受けたとき、心に何が起こるか
- 目標は「まあ、何とかなるだろう」
- 自分を責め続けるのも「衝撃」への反応
- 「ダメな自分」が事実をゆがめてしまう
- かたくなになった心を和らげる方法
- 自信とは「自分についてのよい感じ方」のこと
- いつもの毎日をいつも通りに生きる
- 他人の支えも心を楽にしてくれる
- 高すぎる目標は立てない
- 他人からボロボロにされない「心の守り方」 「困っている人」に振り回されないコツ
- 他人の「裏切り」によって傷つけられたら。。。
- 「孤独感」で押しつぶされそうなときの対処法
- ひどい上司に傷つけられない方法
- 「こうあるべき」を通して他人を見ない
- 職場いじめなどで居心地が悪い。。。
- 他人に自分を否定されたとき、どうすればいい?
- それでも問題人物とつきあわなければいけないとき
- 会社にも「限界」がある
- 一人では対処できないことがある
- 「未来への不安」を手放せば、うまくいく 絶望的な状況を乗り越えるヒント
- 就職が決まらない不安をどうとらえるか
- 「未来の奴隷」から解放されよう
- 自分が何を目指せばいいかわからないとき
- 家族に自分の時間を奪われていると感じたら。。。
- 不本意な変化を乗り越えるコツ
- ぐずぐず言うことで、人は前進する
- 感情を話すことで関係が豊かになる
- こうすれば、「本来の自分」を取り戻せる 自分を粗末にしない考え方・生き方
- 「ノー」と言えない自分を何とかしたい。。。
- なぜ自分より相手を優先してしまうのだろう?
- 「評価される対象」から「感じる主体」になろう
- 「報われない」「評価されない」と感じるとき
- 仕事のプレッシャーとの上手なかかわり方
- 「何をするか」ではなく「どうあるか」
- 追いつめられているのは誰のため?
- 「つながり」を大切にする
興味のある章はありましたでしょうか?
きっと読む人によって興味のある章は違うのではないかと思います。私自身は何年もこの本を読み返していますが、その時々で自分の状態が異なるので読み直す章が違います。読書って面白いですね~。
本書のまとめ
本書はどの章も本当にためになることが書いてあるので、こちらのブログで全てをカバーすることができませんが、ここでは私が特に感銘を受けた内容を中心にまとめてみたいと思います。
- 心をボロボロにするエネルギーを作り出すのは自分の頭の中
まずはこのことが考え方の出発点になっているように思います。自分の心をボロボロにするのは、特定の他人だったり環境のせいなのだと私は思っていたのですが、自分の考え方で自分の心がボロボロになっているというのは目から鱗が落ちる思いでした!
起こったできごとをどのようにとらえるか、というのは自分の頭の中で決めているから、ということです。「自分はやれることはやった。よくがんばった。」と考えられるか、「あーーー自分はなんてダメなんだ。」と考えてしまうかで精神状態は随分と変わります。
- 自分の足りないところ探しは自分への虐待
大変なことが起きるたびに自分のどの行動が望ましくない結果を産んだのかと、私自身は自責思考で考えてきましたし、物事がうまく進んでいるときも「もっと改善できる!」と足りないところ探しを懸命にしてきました。その結果仕事の成果は上がっていたと思うのですが、心はいつも疲れていたように思います。これが原因だったのかも知れません。
「自責思考」は改善をはかるために大切な考え方ではありますが、自分への虐待につながらないように意識する必要がありそうです。
足りないところ探しは自分を否定する要素を含むので要注意ですね。自己肯定感を下げてしまう可能性があります。
- 自分をいじめるのではなく癒す
先ほどの足りないところ探しをやめることに繋がりますが、自分で自分を労わってあげることが大切ということが書かれています。
自己否定ではなく、自分を肯定するのは大切ですね。心のボロボロをいやすのは、最終的には自分ですね。自分自身に「よくがんばった」、「できるだけのことはしたよね」、「できなかったことは、今はできないことだから仕方が無いよ」と自分を労わってあげることが大切だと書かれています。その通りですねー。
- 「攻撃的な人」=「困っている人」
攻撃的な人や怒っている人は何かに困っている人。何かが期待通り、予定通りに進まないから困ってしまって結果として攻撃的になっている。浴びせている罵声は「助けて!」という悲鳴にすぎない。自分の問題を自分の問題として引き受けることができなくなってしまっている残念な人、と本書では書かれています。
私自身の経験を振り返ってみると、攻撃的な人は確かに本人としては困った状況になっていたように思います。攻撃的受けると思わずひるんでしまいますが、冷静になってみると攻撃的な本人は困った状況におちいっていて、感情のコントロールを失っているというのは腑におちます。確かにそんな感じがしますね。攻撃的な人は、心に余裕の無い状態だったり、人生に満足できていないように感じられる人が多かったように思います。
- 自分ではコントロールできないものに幸せをゆだねてしまうと運命の奴隷になってしまう。
他人の評価などの自分ではコントロールできないもので自分の価値を判断しない、ということが本書で書かれていました。就職できなかった、失恋した、など衝撃的なことではあるけれど、それによって自分の価値は損なわれないということでした。これもその通りですね。
自分を労わりつつ、自分がコントロールできる範囲に意識を集中させることが大切だ、ということを私は学びました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。本書はいろんなケースを想定して書かれていますので、もし興味のある方は是非こちらの本を読んでみることをお薦め致します。
私自身は、自分で自分を癒してあげることや攻撃的な人は困っている人である、というのは自分にとって大きな気づきになりました。私は自分で自分を追い詰めがちですが、意識的に自分を癒してあげるように心がけています。そうすると他人にも優しくなれる気がします。
今日は以上です。ありがとうございましたー。
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厚い本なので好みが別れると思いますが、デビット・バーンズさんが書いた「いやな気分よ、さようなら」もとてもお薦めです。知り合いの臨床心理士さんから薦められて読んだところ色んな疑問が解消されました。こちらの本は「なぜ自分はこんなつらい気持ちになるのか」、「なぜ○○さんはこんな対応をし続けるのか」などの疑問にとてもよく答えてくれる本だと思います。